痛いところ

電車に乗っていた。私の前で立っている男性が、突然、スマホを落とした。

彼は「アッ」と言ったが、それは私の足の上にストーッンと落ちてきた。私は「っわー！！痛い！！」

と大声で叫んだ。

彼は、床ではなく、私の足の上に落ちたことで助かったと思ったかもしれない。しかし、その落ちたところは

、2週間ほど前、薬指を食器棚で引っかけ、その上にベランダの段差で二重に打撲をしている箇所だった。整形

外科に行き、レントゲンを撮った。幸いにもそのときには骨折をしていないと医師に言われたが腫れに腫れて

、靴下をはくのも難儀なのが1週間ほど続き、やっとこさ靴を履いて歩けるまでになったところだった。

私の痛いところは、外からは見えない。傷があるとはわからない。心の傷もこういうことがある。傷ついて痛

みのあるところに、つらい言葉が投げつけられる。投げつける気は無くても痛いところに当たれば、投げつけ

られたと感じてしまう。　

痛いのは、代われない。「痛かったね」「そりゃ痛いよ」とその痛みを受けとめるしかない。しかし、これが

かなり効く。そのまま受けとめてもらうと痛みは軽くなる。

＃相談　＃コミュニケーション