さがしもの
2026年07月01日

義母は認知症で、老人ホームでお世話になっている。
自宅にいたときは、行く度に、なにかをさがさないといけなかった。通帳や健康保険証、診察券、キャッシュカード・・・。捜しつつ、家の中にあるのか、どこかで忘れたのかとても心配だった。
今は老人ホームにいるので、物がなくなるはずはないと思いきや。時々、捜しものをせねばならない。先日は「枕」が無くなった。どこにあるのか、居室内にあるのは間違いない。ようやくクローゼットの中の冬物衣料の引き出しの奥で見つけた。その前はインスタントコーヒーの瓶が無くなり捜すとお風呂セットのシャンプーの横にあった。菓子鉢は整理ダンスの下着入れに、めがねはティッシュボックスの中に押し込んであった。
ラジオから「自分さがし」という言葉が聞えた。「自分をさがす」。自分はここにいるではないか。
どこにもいっていない。在るべき自分はここに在る。
さがしもの。「捜す」= 見えなくなったもの・失ったものを追うとき。「探す」= 欲しいもの・新しいものを見つけたいとき。
「自分というさがしもの」
捜さなくても探さなくても、しっかりとあるかもしれない。
