草を食べる、肉を食べる
2024年05月27日

草食系、肉食系という言葉が世の中にはあるようだ。その意味とは違うが。
ある精神科医が、鬱の対処として1日に3つ感謝すること、よかったことを数えてみると提案していた。
相談の中で、やる気が出ない、つらくてなにもできない、なにもいいことがない、・・生きていてもしかたが無い、生きる意味がわからないと綿々と語られる。その気持ちや状況やつらさはそのまま受けとめたい。
けれど、その精神科医からの受け売りで、何か1つでもよかったと思うことはありませんかと訊ねても概ね「そんなものは何一つない」という返事。
しんどい人ほど、つらい中にいる人ほど、一発逆転・起死回生・V字回復を望む。
そこで草食・肉食を連想した。肉を食べる動物は、一発狩りで仕留めて、その獲物の肉を食べ尽くす。一方、草を食べる牛や羊は一日中、もぐもぐと食べ続ける。
牛のように毎日毎日コツコツと食べて、噛んで噛んで自分の血となり肉にしていくことはむずかしいのかな。感謝できることよかったことを、草を食むように自分を育むのはむずかしいのかなあ。ライオンは牛にはなれない。しかも動物園のライオンのように自分で狩りもせず大きな肉を望むのはどうなのかな。しかたのないことなのかしら。